ある時、わたしの娘が初めてのアルバイトでスターバックスの店頭スタッフに採用された時のことです。採用が決まって喜んでいるかと思いきや帰宅した彼女の顔は不安に満ちていました。どうしたのか聞いてみると、とても深刻な顔で、
「 レジに入るのが怖いの、お釣りを計算して間違ってしまったらどうしよう 」
と言うのです。
経理担当として、これまで働いてきたわたしは「冗談でしょ!」と思わず吹き出してしまいそうになりましたが、一瞬立ち止まってクリーニングしてみました。
そこで、わたしはお金のアイデンティティーのことを思い出しました。
つまり、娘がお金を計算することを通して、一体どんな記憶を再体験しているのかわからないのです。
過去にお金が足りなかったこと、計算のミスが原因で何か命に関わる問題があったかもしれませんし、お金そのものがこれまでどのような経緯でどのような人の感情や意図に触れられながらそこに至ることになったのかわからないのです。
わたしたちは何かがきっかけで不安や不快感を感じる時、その原因を見つけようとします。
しかし、本当の原因というのはわたしたちには理解しえないことなのです。
「お金」にはアイデンティティーがあります。
初対面の人と会う時、わたしたちはクリーニングをしたり、相手の話をよく聞いて、その人がどんな人か理解しようと努力します。
お金に対してはどうでしょうか。
わたしたちは日々お金に触れています。
お金と関わらない日はほとんどないはずです。
ほとんどの場合、わたしたちはお金が足りているかどうかを最も重要視して関わろうとしますが、そんな中、愉快な思いでいるお金なのか、痛みの記憶を持っているのか、どんな扱いをされてきて、どのような目的のために使われてきたのか、例えわからないとしても、事前にクリーニングすることで、自分とお金の関係性は驚くほど変化していきます。
【KR女史インタビュー】
『経済的問題のクリーニング』
お金のことを考えると、不安になる、頭が重くなる、計算するのがとても苦手、そんな人は、自分とお金の関係をクリーニングする絶好のチャンスです。
怖くなった気持ち、不安を前にして、
「あなたが見えるよ、見えていますよ。」
そんな風にして会話するところから始められます。
さらに、ホ・オポノポノビジネスクラスでは、具体的にお金、経済活動、仕事、社会における自分の役割など、どのようにクリーニングしていけるのかを実際にツールと呼ばれるものを使いながら実践していく方法を学ぶことができます。
それは、わたしにとって、どんな資格をとることよりも生きるための大切なツールとなって、どんな時も自分を支えてくれるものなのです。