わたしたちは日頃どれだけクリーニングをして、一つ一つの出来事にただ「いる」ことができているでしょうか?
子ども達と時間を過ごすとき、他のことに頭がいっぱいで、子どものことに集中できていないと感じたことはありませんか?
たとえば、自分の親や誰かが言っていた進学に必要な情報が気になっていたり、子どもの同級生の親の目線に何か引っ掛かるものを感じたり、経済的なことに不安を感じていたり、疲労困憊で体も思考も限界を感じていたり…
それでも、日々、子どもと過ごす時間の中で親としてしなくてはいけないことはたくさんありますよね。送り迎えから、食事の提供、子どもの学習のサポートから、相談に乗ってあげたり、予定の管理など。それをいかに効率的に効果的にするのかが、まるで試されているような現代の育児を、わたし自身も経験しました。
二人の子ども達は大学生になり、それを実際に乗り越えてきた上で確信を持って言えることは、もっとも育児で大切なことは、「本当の自分として『今』にいること」です。
もしイライラしているなら、それはバランスが崩れているサイン。バランスが取れていれば、自然に正しい行動がとれるものです。それがたとえ、頭で考えた「正しい」ことでなくても。
イライラや、反対に正論に縛られている時の自分は、親でもなければ、そもそもあなた自身でもない。記憶に操られた存在、つまり本来の役割を見失ってしまっているのです。そんな人がたとえ何をわかりやすく説明しようとも、子どももまた記憶でしか聞くことができません。
ホ・オポノポノをしていても、ただ黙って座っているわけではなくて、わたしたちは言葉を発したり、行動を取ったりします。それでいいのです。親ですから、責任があります。
でも、それを“愛”から行うのか、“苛立ち”から行うのか、それが分かれ道です。
わたしたちは「責任ある親」であること、つまり“今ここ”にしっかりといることが本来は可能です。頭がクリアで、記憶から自由である状態のとき、子どもと「今ここ」にいて、今わたしを通してするべきこと、言うべきことが自然に起きてくる、という体験があります。そのとき初めて、子ども自身も本来の自分を思い出し、学ぶべきを学ぶことができます。
もしもホ・オポノポノを知らないで育児をしていたら、わたしは大切な瞬間を逃し続けていたでしょう。
クリーニングをしていると、子どもと一緒にいるその時間が、まるで“時が止まる”ような感覚になります。完全に「今ここ」にいられるんです。
実はそれって、すごく難しいことですよね。スマホをいじったり、運転していたり、誰かと会話していたり…。でも子どもはちゃんと感じ取ります。ママが本当に“そこ”にいるのかを。
うちの息子なんかは、わたしの様子をじっと見ていて、「ママ、ママ」って起こすように言います。「ママ、ちゃんと“ここ”にいて」って。それくらい、子どもは親の“存在感”に敏感なんです。
わたしもクリーニングをしていなかったら、子どもと「今ここ」にいることはできなかったと思います。クリーニングがあるからこそ、わたしはクリアでいられるし、子どもにとっての“安全な存在”になれる。もしも、親が子どもといる瞬間に「本当の自分」でただいることができたら、子どもは神聖なる存在から彼ら自身が受け取るべき知恵、タイミング、才能、健康、豊かさ、そのすべてを受け取ることができます。
ですから、どんなに「今しかない」と思うからこそ、親であるわたしたちは第一に自分自身の体験をクリーニングして、今この瞬間、「本当の自分」でいることに努めることが最善なのです。