ホ・オポノポノは世界中で、国籍、職種や宗教を問わず、老若男女に実践され続けられている問題解決法です。
あるとき、ヒューレン博士は言いました。
「生きることはビジネスそのもの」
そしてこう続けました。
「クリーニングを通し、神聖なる道を歩むとき、わたしたちは、この時、世界の中で自分にしかできない生産活動を行なっているのです」
人生のある時からホ・オポノポノと出会い、自分自身をクリーニングする中で、「ビジネス」という道が開かれ、それを人生に生かしてきた方々の体験談をこれからお届けしていきます。
第1回:広告代理店ストーンウェル株式会社代表取締役社長 朝吹 剛さん────────────
今年で創業51年目を迎えます。
創業者の母から経営を任されたのは35年前です。
それまでのキャリアは小さい頃に父親の仕事の関係で住んでいたフランスの料理の美味しさに魅了され高校を卒業してから、料理の修行をしたく帝国ホテルの調理部に五年間コックさんとして働き、その後『週刊ホテルレストラン』誌に勤めました。
今日まで、経営者として、そして家族を持つ者として生かされて来たのは、どこかで小さな頃から、自分のアイデンティティーを模索し求めて来たからだと思っています。
正に、ホ・オポノポノで学ぶ、あらゆる存在にそれぞれのアイデンティティーがあり、その本質を生きること、そのことに誠実であれば、自分にとってのベストな道というのは、自ずと現れる、ホ・オオポノポノに出会って八年になりますが少しずつ実感出来る様になってきました。
19歳の頃、元々はエンジニア出身で浅草橋Yビルに本社をお持ちの経営者であり宗教家としてもご活躍されたT先生との出会いにより、わたしは自然とスピリチュアリティーに対する興味を深めていくようになりました。
そして39歳の時、新たなメンターと出会います。そのO先生は戦後間もない頃にテレビの開発を手掛け、様々な特許を取得されたやはりエンジニアの方で、同じ和歌山県出身者である松下幸之助さんを尊敬されていました。
T先生やO先生との出会いにより、宗教家やスピリチュアリティーを実践されている方は、作務衣やベールを纏った方達ばかりではなく、自分と同じように会社を経営していたり、エンジニアやビジネスマンとして活躍されている方も多いということを知り、ますます精神世界への興味を深めていきました。
仕事や家庭、人生のあらゆる側面で、その都度的確なアドバイスをいただいてきたO先生の存在を失うことを当時のわたしはとても恐れていました。そのことについてO先生は、「もしわたしが亡くなってもあなたはまたすぐに素晴らしい人と出会える。ハワイに素晴らしい方がいるらしい」と仰いました。
O先生は八年前にお亡くなりその時は大変なショックを受けました。
がある時、O先生が夢の中で「ありがとう、と言えばいいんですよ」と教えてくれたのです。
すぐに書店へ足を運ぶと、「ありがとう、愛しています」と唱える問題解決法、ホ・オポノポノの本が紹介されていました。すでに何人かの友人からもホ・オポノポノという言葉を聞いていたため、すぐにこれだと思いました。
まずはKR女史の講演会、サイン会に参加し、それ以後、クラスにも参加しています。
O先生が仰っていた、「すぐに素晴らしい方と出会えますよ」というのは、もちろんヒューレン博士やKR女史のことだと思いますが、突き詰めれば、それはホ・オポノポノを通して出会う「本当の自分」に他なりません。わたしは、ウニヒピリの存在に気付き、ケアすることを学び、本当の自分を生きる、人生で最も有意義な目的の中を今歩みはじめています。
ビジネスで本当に成功されている方々は、家族愛があり、スピリチュアリティーを大切にして生きています。そして、この家族愛というのは、自分のアイデンティティー、つまり内なる家族がバランスを取れていなければ、本当の意味で現実には起こらないことです。
例えば、今もなお、経営の神様と呼ばれる故松下幸之助さんは、経営と同時に、精神世界の研究を深め、PHP研究所などの社会活動も盛んにおやりになっていたことは有名です。
「運のいい者だけがエグゼクティブになれる」という言葉を残されていますが、運の良さとは、正にホ・オポノポノでも講師の方たちが何度も説かれている、
流れを掴む、” on the flow “ の状態のことであると思います。これは仕事をするあらゆる人間にとって共通に必要なことで、今自分がいる場所で、自分のすべきことをする、すべきことを掴む、という大変重要な能力です。
ここで言う、すべきことや流れは決して『自分の都合の良いこと』という意味ではなく、ホ・オポノポノでは記憶と呼んでいますが、過去の判断や邪念からではなく、そのプロジェクトの目的の中で自分の本当の役割を全うすることです。
30年以上経営を続けて来た中で、広告業界の全盛期だった頃から広告不況と呼ばれる今に至るまで、経営を続けてこられたことは大変幸運なことですが、それはわたしが他の人たちよりも広告の才能が秀でていたからだということではありません。ただ、松下幸之助さんがおっしゃる、運やツキがあった、この自然の(宇宙の)流れに沿うことができた、そのひと言につきます。
そう言うと、大変無責任に聞こえるかもしれませんが、実際に経営をしていると、非常に困難な状況に幾度も差し掛かります。しかし、その都度、「あ、何かが違うな」と言うような内なる声や感覚は、正にホ・オポノポノを通して出会った潜在意識・ウニヒピリの声であり、それは人が生きる上で唯一の舵とも言えるくらい大切なセンサーです。
ヒューレン博士は
『常に自分の内側を見つめなさい』
と仰っています。
ホ・オポノポノは、仕事と生活、つまり人生を一つの線として、自分のホールネス(完全性)を生きることを可能にしてくれるメソッドだと思います。
ビジネスをすることで、家族が豊かになり、家族を営むことで、ビジネスも豊かに安定していく。
ですから、競争による恐れや不安といったストレスは自ずと軽減されていきます。
「ビジネスの向こう側には精神世界がある」と松下幸之助さんがおっしゃっていた通りで、わたしにとって、それが『ホ・オポノポノ』だったのです。
この会社を存続していくという目標とは別にいつも自分のいる場所では、どんなところでも人生が広がっていく、そんな素晴らしい体験も起きる様になってきました。
ヒューレン博士が繰り返しおっしゃったように、
「わたしは何も知らない」
つまり、人間には分からないことがある、ということを知ることは、この社会を柔軟に生きていくための叡智そのものです。
『自分がつらい苦しい不安だ』というウニヒピリからのメッセージに目を背けずしっかりその感情を自覚し、そのあとで謙虚にわたし(人間)には何が起きているか本当の意味での原因は分からないのだというところに立った時、人ははじめてその制限された器(過去から積み重ねてきた記憶による思い込み)を開き、そこには自分の想像を超えた才能を発揮するチャンスがあると思います。そこで見えること、開かれていくことは、百パーセント、自分にとって必要なこと、進んでいくべき道であると思って間違い無いのではないでしょうか。
『自分自身で人生での舵をとれるようになる』ことは、ビジネスやお金儲けを超えたところにある最大の自己実現であり幸福でもあるでしょう。
ホ・オポノポノの素晴らしさは『自分自身が自分のメンターになれる』という道を私達に教えてくれることです。
朝吹 剛