わたしたちのからだは、60兆個以上の細胞でできています。
そのすべてが、あらゆる瞬間にわたしたちの思考や言葉、行動に影響を受けています。
健康についてわたしたちが意識を働かせる時、まずはそのことに意識を向けることが大切です。
なぜなら、その60兆個の細胞には、それぞれ本来の役割や働きがあるからです。
細胞一つひとつが本来の役割を果たし、濁りのないありのままの状態であるとき、60兆個の細胞が一つのユニットとして完璧にからだを機能させることができるのです。
それは、完璧に設計された生態系であり、まるで最新の車のようでもあり、美しいタペストリーのようでもあります。
しかし、その細胞のたった一つがバグを起こすだけで、他のすべてに影響が及びます。
ですから、わたしたちが自分や大切な誰かの健康のためにできることは、細胞が本来の目的を思い出せるように、どんなときもわたし自身の内面にある記憶をクリーニングすることです。
純粋さの中でしか、本来の才能や機能は発揮されません。細胞の働きを妨げる濁りとは、記憶そのもののことを指しています。
とはいえ、健康でいるために、常に完璧な状態でいなければならないと言っているわけではありませんし、わたしたちが目指す健康が、からだの完璧さとイコールであるとは限りません。
わたしたちのアイデンティティーも、どの瞬間も変化し続けています。どの瞬間も同じ状態であることはなく、初めにお伝えしたように、わたしたちは常に思考や言葉、行動から影響を受け続けています。
ですから、今の自分と昨日、いえ、五分前の自分にとって正しいと思うことや、「こうあるべき健康」を考えることが、必ずしもからだにとって有効とは言えないのです。
それにもかかわらず、わたしたちは多くの場合、からだを自分の所有物のように考え、何も変化していないと思い込みながら、「こうであるべき」と強く信じているようです。
自分のからだに変化を感じない、または「こうである」と決めつけているときこそ、変化を感じ取る感覚がまだ静かなままであるということを知っていてほしいのです。
ホ・オポノポノは「問題をどう解決するか」ではなく、「いま、自分の中に何があるのか」を認めて、それを手放すプロセスです。
クリーニングを重ねるほど、わたしたちは変化に敏感になっていきます。そして、判断や比較から自由になったとき、その変化こそが、命のリズムそのものなのです。
そのとき、わたしたちは自分にとって何を選択するのかが明確になります。
それは、自分のからだだけでなく、大切な人のからだを通しても同じなのです。
「神性に任せる」とは、自分の意志で無理にコントロールしたり、良い方向へ導こうとすることではありません。
“奇跡”は誰かが起こすものではなく、あなた自身が記憶を手放すという選択をしたときに、本来のからだの道へと進むことから現れてくるのです。
平和
ジーン・ナカサト
